FC2ブログ

業務代行

 強情な私は、事務長氏に人格を否定されて号泣した

次の朝も何事もなかったように出勤し、業務をこなした。


顔を見るのも、声を聞くのも腹立たしくてやりきれない

思いは相変わらずだったが、努めて無表情を貫いた。


営業部のイベントが近づき、私が業務代行に入る日程を

知らされた。仕事を覚えるのに集中しようと決めた。


代行期間の数日は、営業事務の上司のフォローもあり、

私は何とか課せられた業務をこなすことができた。

ほっと一息ついた。


それからしばらくして、直属の役員から営業事務への

人事異動を命じられた。前の異動から19年近くが

経過していた。私は45歳になっていた。


話を聞いた瞬間に感じたのは、これで事務長氏が私の

視覚と聴覚の範囲から外れるという安堵の気持ちだった。

素直に嬉しかったが表情には出さず、神妙な面持ちで

人事異動が決まった経緯を役員に尋ねた。


すると、役員と事務長氏と他の上司たち合計4人で

話し合って決めたという。そうなのかと思った。


総務の仕事は好きだったが、もう総務部に未練は

無かった。総務部を去るのだから、この際言いたい

ことは言っておくことにした。


以前は「告げ口」になるとためらっていた事務長氏の

私に対する言動を洗いざらい、役員に話した。

役員も思い当たる節があったようだ。ちらりと

注意してくれるようなことを約束してくれた。


注意しようとしなかろうと、もはや私にはどうでも

良かった。

役員が事務長氏に、なにがしかの働きかけをした

ところで、事務長氏が変わることはないだろう。

私はただ、気持ちを吐露すれば十分だった。


私は、仕事の引継ぎをスムーズに行うための

業務の洗い出しに取り掛かった。




スポンサーサイト



テーマ : アスペルガー症候群・自閉症スペクトラム
ジャンル : 心と身体

記事から探す
気になる語句を入力して「検索」をクリックしてください
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログについて
参加してます
最新コメント
最新トラックバック
ありがとうございます