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説得

人事異動の内示を受けて、即座に退職を決意した私だったが、
とりあえず通院していた精神科の医師に、報告を兼ねて相談に
赴いた。

医師は、私の話を聞いてから静かに答えた。
「再就職が心配だが、退職することは妥当だと思う。」
医師の見解を聞いて、私は少なからず勇気を得ることができた。



両親には内示を受けた日の夜に、早速電話で退職の意向を
打ち明けた。
以前から、「異動が現実のものとなったら退職する。」という
意思は何度か伝えてあった。

両親にしてみれば、本気で退職したいと言い出すなんて
思いも寄らないことだったに違いない。

即座に反対された。無理もないことだと思った。
長年勤めた正社員という安定した身分を捨てるのだ。

怒ってはいなかったが、声音には困惑が現れていた。
それでも譲らない私に、母は話し合いをしようと言って
電話を終えた。

数日後訪れた母に、退職したい理由を箇条書きに
した紙を見せながら、私は延々と説得を続けた。
しかし、母はなかなか納得しなかった。

昼食の際、ふと2年前に手相を見てもらったことを
思い出した。
事務長氏とのぎくしゃくした人間関係に悩んでいた
とき、心模様をずばりと言い当てられた。

私は内心「何とかなるかも。」と希望を抱いた。
実は、母は私よりもずっとスピリチュアルなものに
惹かれやすい人間だった。
宗教に嵌まるというほど極端ではないものの、
私や妹はよくお守り等をもらっていた。

たぶんそれは祖母(母方)の影響が大きいと
思われる。
祖母はしきたりなどを大事にする人で、正月の
九星占いの暦を愛読していた。

私は母に2年前の占いの話をしてみた。
案の定、母は即座に観てもらおうと言い出した。

2年前と同じ占い師のところに行き、以前占って
もらったことを告げずに、手相を見てもらった。

結果は、「あなたは精神と神経の2つのことに
かなり影響を受けやすい人ですね。」と、
前回と全く同じことを言われた。

実は「人事異動のことで悩んでいる。」と目的を
切り出すと、

「あなたは体を使う仕事に全く向いていない。
3ヶ月以内に体調を崩すでしょう。」


「あなたの天職は公務員か教職で、一般企業
にはあまり向いていない。」

「年齢のこともあるが、思い切って違う道を
探したほうが良い。」と彼は助言した。

母は、「体を壊す」という言葉にショックを受けた
ようで、ようやく退職に同意してくれた。
母が父を説得してくれたらしく、まもなく父も
同意してくれた。



私は、2度目の休職時に上司と待ち合わせて
病院に行った時のことを思い出していた。

あのとき上司は、私に聞こえないように
母に何事かを耳打ちしていた。
母は何も言わなかった。

これは想像に過ぎないのだが、
「今後もしうつ病が再発して長期休養を余儀なく
された際は、進退を考えてもらうこともある。」
いう意味のことを言っていたのではなかろうか。

私は異動した場合、
「体調を崩す前にきっと強迫性障害からうつ状態が
悪化して、うつ病を再発するに違いない。
崩壊は近づきつつある。」と思っていた。




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テーマ : アスペルガー症候群・自閉症スペクトラム
ジャンル : 心と身体

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