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無謀

退職を決意するまでの私は、常に慎重な人間だった。
慎重すぎて臆病になり、好機を逸する場合が多かった。
石橋を叩いて渡る → 石橋を叩き壊す

そんな私が、常軌を逸した行動に出た。
石橋を叩いて渡る → 石橋から川に飛び込む

周囲の人から見れば、無謀に映ったに違いない。
しかし、私には自分を守るためにこれしか
選択肢がなかったのだ。


両親と医師の承諾を得た私は、直属の上司に
退職願を提出した。

その直後、異動を命じた役員に呼び止められた。
その日の業務終了後、人事異動を発表すると言う。

私が退職願を提出したことを告げると、彼は
驚きを隠せない様子で、話し合うことになった。


業務終了後、別室で役員と上司と私の3人で
話し合いを持った。

私は母を説得した時と同じように、退職したい
理由を箇条書きにした紙を見せながら、2人に
説明した。

直属の上司は殆ど口を挟まなかった。
役員と私だけの会話になっていた。
両親と医師の承諾を受けたと言っても、
役員は納得しなかった。

「やってみなければわからないと思う。」
「そのくらいの体力がないとは信じられない。」

「女性上司について行ける自信がありません。」
「集団作業には向いていません。」
「業務に興味が持てません。」

「正社員だから、無理だと思っても明日から
来ないというわけにはいかないでしょう。」

「体力には全く自信がなく、腰痛が持病です。」

押し問答を繰り返した。

私は疲れてしまい、遂に隠していた本当の理由
を言わざるを得ないところまで追い詰められた。

2人とも私が「うつ病」だったことは知っていた。
しかし、強迫性障害」を併発していることは
知らなかった。

出来るなら隠し通したかったが、仕方がない。
長い間「強迫性障害」に苦しんでいたことを
正直に告げた。

   そして集団作業の際に、確認強迫の症状が
   現れる可能性がある。
   時間を浪費し作業が滞り、皆に迷惑をかける。
   私は周囲からの白眼視にさらされるだろう。
   本当はそれが怖いのだと・・・。


役員と上司はやっと納得してくれた。
私はほっとしたような、寂しいような気分だった。

最後に、一つだけ付け加えた。
「私は宴会が嫌いなので、送別会などの
気遣いは無用に願います。」





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テーマ : アスペルガー症候群・自閉症スペクトラム
ジャンル : 心と身体

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