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不協和音

新卒で就職してから27年近く、私は自分を守るために
会社の人間関係では、なるべく事なかれ主義を貫いてきた。

しかし、決して無傷だったわけではない。
事務長氏とは何度も衝突したし、おおらか氏や数名の男性
社員とは小競り合いのような経験もした。

どちらかと言えば、対女性社員より対男性社員の方が
ずっと自己主張しやすかった。

何故だろう。私は明らかに同性に対して気を遣っていた。
先輩に対しても、同僚に対しても、後輩に対してもそうだった。

28歳頃に先輩・同僚が全員退職してしまい、事務所では
最年長になってしまったから、圧倒的に後輩の方が多い。
退職する頃には、私より二回り以上年下の社員も少なく
なかった。

記憶の限りでは、私は一度たりとも後輩を強く責めたり
叱ったことはない。
自分のできる限りの誠意をもって指導してきたつもりだ。

私は人の気持ちが読めないから、他のことで傷つけて
いたかもしれないが、表面上は穏やかな関係だった。

自分が自閉症スペクトラムだと認識してから、
理由がはっきりわかった。

私はいわゆるガールズトークが苦手だった。
思考内容を適切な言葉に変換して、即座に返答する
ことができない。たとえできても微妙にずれている。


表現力豊かな女性にはとてもついて行けないから、
黙り込んでしまうしかない。
自己保身のため、無意識にそのような状況を避ける
ようにしていただけだった。





退職願が受理された数日後、私は最初で最後の
女同士の喧嘩をした。

相手は私の次に古株の社員だった。
彼女は私と違って器用で要領が良かった。

彼女はさりげなく手を抜いて、その分後輩たちに
押し付けるようなことができる人だった。

仕事分担が変更になると、それまで前の
担当者がやっていたことも理由をつけて
やらなくなってしまった。

後輩たちが困っていたから、意を決して
注意してみた。
(言うべきことをあらかじめ想定していた)
即座に口論となった。

彼女が放った最後の一言に、呆れ返って
私はあっけなく敗北した。
「私はあなたの使い走りではありませんから。」

私が、いつ彼女にそんな態度を取ったというのだろう。
心外極まりなかった。

彼女が席を外したとき、後輩たちが労わってくれた。
私は不思議なことに全く動揺していなかった。
言いたいことを言ってすっきりした。
これで、一区切りついたような感じがした。




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テーマ : アスペルガー症候群・自閉症スペクトラム
ジャンル : 心と身体

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